オリジナルのフィギュアをオーダーメイドで製作いたします。
あなたの描いたイラストや写真などから立体化しています。

アイリスさんオリジナルフィギュアのドレスの3Dモデリングから分割まで。

ドレスでちょこんと座っているポーズのフィギュアです。
今回のアイリスさんはフリルが多いドレスを着ていますので、フィギュアを製作する前に、フリルのデザインに関して調べてみました。
フリルの種類は「たくさんあるんだろうなぁ」と思いつつ...。

予想通りいろんなフリルの形や使い方があるのはわかったんですが、フリルのデザイン的にはいろいろあるので、それぞれ名前がついているのかと思ったんですが、まとめてフリルっていう感じみたいですね。意外でした...。
もしかしたら服飾の業界では何か名称があるのかも...。

サイズ: 約 10cm(座った状態)
キャラクター:©Iris*
2019/03 完成

資料イラスト
今回は、こちらのアイリスさんのフィギュアを製作します。
アイリス参考資料
黒髪ボブ

今回も、まずは、顔の部分から製作を開始しました。
頭部の部分でポイントはやはりボブの髪でしょうね。

ボブといっても、いろいろデザインがあるので、髪型の資料を集めるときは同じテイストの髪型を集めないと収拾がつかなくなってしまいますね。
今回は、ふんわりボブやパーマがあたっている感じではなく、好奇心旺盛なクールキャラ設定なので、活発な女の子の黒髪ボブをイメージして製作を進めました。

ちなみに、完成時には、ほんのちょっとした見えなくなりますが、後ろ髪は3段にしています。

青バラの髪留め

青バラの髪留めは青いガラスの設定です。

バラなどの花の造形は粘土で製作する場合と同じく、花びら一枚一枚を巻いていく感じで製作しました。
花びらは基本、同じ形をしているので、粘土の塊から葉を一枚づつひねり出して作っていくよりも、スムーズに製作できます。

最初のラフ

全体の大まかなパーツを製作しましたので、ドレスのイメージを固めていきます。

アイリス正面 アイリス側面 アイリス後ろ姿 アイリスななめ
ポーズの製作

フィギュア全体の製作する際のポイントは、ぺたんこ座りのポーズです。結果的に言うと、このポーズは作るのが難しかったです。

エモデザでは、基本的に直立の素立ちの状態のデータを作ってから、ポーズ付けを行います。
このポーズは、正面から見たときの太ももの向き、すね部分と足首からの回転方向の微妙な関係が三歩進んで二歩下がる的な作業を繰り返しました。
この部分もドレスに隠れるので、ほぼ見えませんが...。

見えない部分もその上にドレスを着せた時に、あると無いとでは作りやすさが断然違います。
製作スピードもそうですが、見えない部分を製作していないと、ドレスを着せた時にドレスの膨らみや動きを複雑に考えないといけないので、こういうポーズを作る場合は、ぜひ、見えない部分も製作することをオススメします。^_^

ポーズ付け作業 ぺたんこ座り ぺたんこ座り後ろから
ドレス・フリルの形

スカートのフリルなどは少しデフォルメ寄りで、かつ規則的な感じで製作しました。
完成したときのフィギュア全体としてのイメージを考えて、デザイン的な印象を受ける感じにしました。

上にも書いたのですが、フリルの中に細かな分類が無いみたいなので、結局、製作する際はイラストだけを見て製作することにしました。^^;
ギャザーの多さやひだの凹凸の深さ、幅、長さなどで判断して製作を進めていきます。

今回のドレスには、四角っぽいリボン・細かいヒダの6列フリル・シワの多い花びらみたいなフリルなどの設定がありまして、文章でもご説明をいただきましたので、非常に製作がスムーズにできました。ありがとうございます。フリルなどの場合はイラストと何か説明があると作りやすいですね。

ドレスはフィギュアを真上から見た時にきれいな円形になるように製作しました。

リアル系だと、自然な動きやシワ・動きなどで左右非対称になると思いますが、今回は、イラストのテイストやキャラクターからフィギュアっぽい感じにしたかったので、あえて、左右対称になるように製作しました。
多少、左右のデザインを少しずつ変えて製作したので、完全な左右対称ではありませんが、全体の雰囲気はきれいにまとまったと思います。

アイリスデータ完成正面 フィギュアデータ完成側面 フィギュアデータ後ろから フィギュア真上から

Zbrush(ソフト)でデータとしては画面上で拡大縮小が自由にできるので、非常に細密なフリルももちろん製作できます。
ただ、実際に3Dパーツとして出力した時にサイズが小さすぎると、3Dプリンタで出力する際に発生する積層段差でモールドが潰れてしまう可能性が今までの経験上非常に高いので、ある程度省略したほうが、きれいにフィギュアとして出来上がるかと思います。

フリルはzbrushのインサートメッシュやインサートマルチメッシュという同じデザインのパーツを繰り返し作れる機能を使って作成していますが、パーツとして製作できるだけですので、それをドレスに合わせて微調整や雰囲気を合わせていきます。

パーツ分割

フリル部分のパーツを分けることによってそれぞれのフリルの立体感を残すようにしました。

隣り合う色のパーツごとに分割をしています。

アイリスパーツ分割 3Dパーツ分割
あとがき

今回の造形でポイントとなる部分は、ぺたんこ座りをしている可愛いポーズとフリルの多いドレス部分かと思います。

ぺたんこ座りのポーズは上にも書きましたが、製作に手こずりました。^^;
ただ、ポーズ付けの作業は時間がかかりましたが、デジタル・アナログ問わず、こういう造形作業が一番楽しいですね。

フリル製作も、いろいろなデザインのフリルが製作できて技術的にも勉強になって楽しかったです。ありがとうございました。

完成フィギュアを作品ギャラリーに追加しましたので、よろしければご覧ください。

関連ページ(作品ギャラリー)