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フルカラー石膏とフルカラープラスチックの違いについて。

2018/03 作成。

今までは、3Dプリンターでフルカラー出力といえば、フルカラー石膏での出力しかありませんでした。
私も以前からフルカラー出力に関して挑戦しようと思っていましたので、いろいろと準備をしていましたが、作業を進めている最中にフルカラープラスチック(UV樹脂)という素材が新しく、いろいろな出力サイトで使えるようになってきましたので、合わせて検討してみました。

まず、フルカラー石膏に関して、個人的に「石膏素材」でフィギュアを作るという事に関して気になる部分がありまして今まで挑戦してきませんでした。
まぁ、心配性な性格というだけかもしれませんが、フィギュアという性質上どうしても気になってしまう部分があります。

気になる点としては、まず、強度の問題です。

実際にプリントに使われる石膏の詳細な成分に関してはわからないですが、いわゆる工作用の石膏よりも脆くない性質と仮定しても、基本的には通常の石膏と大きく異なることはないのかなぁと考えています。
石膏フルカラーの小さなサンプルを触ったことがありますが、強度的に強いものではないので、簡単に折れてしまう事もあり、細かな造形が難しいというか向いていない感じがするので、その素材でフィギュアを作ることがどうなのかなぁと...。
細かな造形を施したい場合も、3ミリ厚以上のデザインでないと出力がむつかしいというプリンターの制限もあるので、フィギュアの造形自体に少しセーブがかかってしまうかと。

この部分はフルカラープラスチック(UV樹脂)に変わると、素材自体に多少の粘り気も出ますし、強度的にも問題なく、エモデザで作っているオーダーメイドフィギュアの細かさと同じレベルのもの(若干、厚みは出るかと思いますが。)に近く出来ると思いますので、問題としてはクリア出来たかなと思います。

次に色あせの問題です。

石膏という素材のフィギュアの色あせ具合は、どんな感じになるのかが分かりませんが、時間の経過とともに進むとも聞きますし...。

その色あせ問題と強度問題をまとめて解決するため、一部の出力サイトでは「樹脂をコート」するというサービスを行ってくれるところもあります。

コートする方法に関しては、石膏フルカラーで出力された素材にエポキシ樹脂によるコートを施してくれるサービスや、UV系のマット(つや消し)・グロス(艶あり)コーティングを施してくれるサービスなどいろいろありました。
ところが、最近、後者のUV系のコートを施してくれるサービスは終了しまして、サービスが終了しただけでなく、石膏による出力サービスが終了し、フルカラープラスチックへ素材が変わってしまいました。
石膏フルカラー出力のサービスが終了したということだけでなく、フルカラー出力する際の選択肢が減ったことに関して、ちと残念な出来事でした。
まぁ、出力業者さんにとってはお客さんに喜んでもらえるように素材をアップグレードしたにすぎないと思いますので、フルカラー出力という点においては満足度は上がっていると思います。

ちなみに、国内で石膏フルカラー素材へのコートを施してくれる業者さんが、すぐに見つけることが出来なかったのですが、あるのかなぁ。
少なくとも大手ではしていないみたいですね。(個人調べ。)

余談になりますが、通常の石膏フルカラー樹脂(コートを施していない)にコートを施す場合は、厚み・粘り気のあるエポキシ樹脂系のコートをするか、バルサフォームのレジン含浸と同じようにサラサラ系のレジンを染み込ます(試してないので、染み込むかは不明です。スミマセン。)などの方法で可能かと思います。
コートすると表面のエッジは少しダレる感じになると思いますが、心配性な方は挑戦してみて下さい。(アイデアとしてのご提案です。ご自身の判断でお願いいたします。^^;)

という事で、石膏フルカラーよりはフルカラープラスチック(UV樹脂)の方が良いかな~と思っている今日このごろです。