オリジナル衣装のコスプレ写真を元にポートレートフィギュアを製作します。
ただ、リアル系ではなく、萌え系要素をいっぱい含んだキャラクターっぽい感じのフィギュアです。
かなり萌え系の要素を含むので、ポートレートとしては、どこまで似せることができるかがポイントだと思います。最終的なデザインはフリルがたくさんついたメイド風のコスチュームになりますのでお楽しみに。
頭部のベースを製作します。
今回は、ポートレートフィギュアですが、萌え系の要素を入れたモノですので、キャラクター風の顔ベースを製作します。
頭部のベースを製作すると言っても、基本的にはボディと頭部はセットですので、まずは全体的なラフイメージで大まかな形を作っていきます。
ただし、あくまでもポートレートですので、漫画チックになり過ぎないよう気をつけて製作していきます。
現状、まだ、ポートレート(ご依頼者の写真)の要素は入れていません。あくまでも萌え系のイメージをメインにキャラクターフィギュアっぽくベースとなる形を製作します。
ご依頼者さんの希望する完成イメージがありますので、それに重点を置いて、写真からイメージするポートレートフィギュアの形と萌え要素を考慮して製作します。
ご依頼者さまからの完成イメージをご連絡いただいた所、かなり可愛い感じの柔らかくふんわりした印象のフィギュアをイメージされていましたので、その印象に近くなるようにボディラインなどを考えていきます。
ふんわりした可愛い感じのボディラインで、かつ、ポートレートということで、それぞれの割合をどれくらいにするかで完成時の印象が違うので、もし、ポートレートでキャラクター風に製作ご希望の場合は、リアルっぽさとキャラクターっぽさのそれぞれの比率をご連絡いただけると、製作しやすいかもしれまえんね。大体の感じでOKですよ。
今回は、60%ぐらいが萌え系キャラクターでしょうか。
まずは、顔のラフを製作します。ラフと言っても目と鼻と口と眉を仮で配置していくだけですが...。
今回は、まず、萌え系のキャラクターの顔をまず製作して、それをスタートラインとして、ご依頼者さんの顔写真を見ながら、目の形や鼻・口、輪郭などを調整していこうかと考えていますので、仮で配置をしています。下のような感じです。(^O^)
顔のパーツの仮配置が終わったので、次は、髪型の仮デザインを行います。
髪パーツが無いと、顔のイメージが湧きにくいので、ここで、髪パーツを追加しておきます。
髪部分に関しても同様ですが、ある程度写真の髪型に近いようなデザインでベースを作っていきます。
髪型に関しては、キャラクターっぽくするには、少し大げさなボリュームや動きをつけた方が、それらしくなるかと思いますので、それを頭に入れて、ベースとなるラフの髪型を作っていきます。
今回は、特に指定がなかったのですが、ツインテールやポニーテール等の場合は、その部分だけ、すごく大きくボリュームアップすることで、一気にキャラクターっぽっくなるので、キャラクターの割合が大きい場合は、そういうアイデアもありますので、ご相談いただければと思います。面白いアイデアがありますよ。(^_^;)
顔と髪パーツを追加しましたが、まだまだ、形になっていません。
今回は、先程も書きましたが、ある程度キャラクターフィギュアっぽいベースを製作して、そこからご依頼者さんの写真を見てキャラクターに変更を加えていくという流れで製作しようと思いますので、仮デザインの顔パーツや髪パーツも適当にデザインをするのではなく、ある程度、最終形に近いポジションで製作した方が、完成まで時間が短縮できると思います。
顔のデザインをご依頼者さまの顔と全く違うデザインでスタートすると、いくら萌え系のキャラクターといっても、ポートレートにはならず、スタート時の顔のデザインに引っ張られると思いますので、ご注意ください。
ただし、輪郭に関しては、萌え系の独特の輪郭があるので、それだけは壊さずに製作を開始しました。もちろん、輪郭も最終的には変更しますが、萌え系のイメージが取りにくくなるので、この部分だけオリジナルでスタートします。
顔と髪のラフが製作出来たところで、同時作業として、ボディ部分も製作を続けます。
顔部分の変更に関しては、写真を見ながら全体的に手を加えました。
輪郭は少し面長の印象を受けたので、少しこめかみ部分辺りから気持ち下に伸ばし、鼻の形も萌え系独特のちょこんとトンガリの三角形の鼻から、鼻筋と小鼻の実際の形を混ぜたような中間のデザインにしました。
眼の大きさはキャラクター的に、小さくし過ぎると、一気にリアル系に近づいてしまうので、「ちょっと大きいよ~」っていうぐらいでサイズは固定し、目頭や目尻の流れで実物(写真)と同じ印象になるようにしました。
その他は、耳の形や頬の膨らみ具合などです。
ボディ部分の製作ですが、今までに製作したボディのバランスを見ながら洋服のパーツを追加していきます。
洋服のメイン部分、胸・腰の部分は頭のなかでイメージをしているので、まずは、その他の部分のシルエット的に気になる部分のパーツを追加してきます。
最初に追加したのは、肩の部分です。肩の部分というのはメイド服のふわふわした膨らみの部分です。(名前は不明です...。パフスリーブで良いんでしょうかね?(^_^;))
ご依頼者さまの完成イメージのメイド服のデザインには、このふわふわした膨らみのデザインがあるので、まずはその部分をラフで製作しました。
メイド服のデザインを見た時に、個人的に一番、目に留まったのは肩部分にあるフリルとこのスリーブ部分でしたので...。
次に、スカートも追加しました。このスカートも、ふんわり&柔らかい感じをイメージしています。デジタルでふんわり感を出すのが少し難しいのですが、最近ようやく、イメージの柔らかさが出せるようになった気がします...。(^O^)。
上の画像は、スリーブとスカートを追加した状態の画像です。
次は、立ち姿をイメージするために靴部分(ヒール)を製作しました。
靴のデザインは、少しソールが厚めの靴で、エナメル素材の様な艶っとした感じの靴です。
今回は、リアル過ぎないように、ヒモ部分を少しデフォルメしました。
塗装の際には、この靴部分をツヤツヤした状態で、塗装をして、その靴と接する部分は、ボーダーのソックスを履いていますので、その部分のツヤを落とすと完成した時に、光の加減でキレイに見えるかなという感じがしていますので、このイメージで塗装をしたいと思います。
フィギュアを製作する際は、塗装に関しても考えながら製作すると、フィギュアの原型が完成後に、塗りづらいなぁ等と感じるストレスが減ると思います。勢いで作ったフィギュア程、塗装の事を無視したデザインは無いですからね。(笑)
靴のデザインがほぼ出来上がりましたので、次は、ボディ全体に更にパーツを追加して、完成に近づけていきたいと思います。
前掛けと後ろのリボン、エリ、肩紐のラインなどを加えました。
腰の後ろにあるリボンに関しては、今回は、柔らかい印象の持った少し大きめのリボンとして製作しました。
前掛け部分に関しては、デザイン的には、このフチにフリルが前面についていて可愛らしい印象ですが、ラフとして、大まかな形のみ作りました。
服のパーツを追加と同時に、髪部分も手を加えていきますよ。
髪部分は、以前、作ったままの状態だったので、製作していたラフパーツを肩ぐらいまで伸ばして、更に完成に近くなるよう大まかなラインを作っていきます。
アナログでの作業、スカルピーやファンドの場合は、伸ばすという作業は、少し難しいというか、伸ばす量によると思うんですが、元の量から2倍くらいの長さに伸ばすなどの作業はできないかと思いますが、デジタルの場合は、伸ばすという作業もペン(マウス)でちょいちょいという感じで伸ばせます。
この伸ばすというフィギュア製作の工程は、今までにない作業かと思います。
ちなみに、髪パーツは塗装の事を考えると、出力時に前髪部分と後頭部部分の髪の部分でパーツを分けておく必要があります。出力自体は1パーツでも可能ですが、前髪が額のラインにそって内側にカーブしている場合などは、どうしても組み立てができなくなりますので、特に萌え系のデザインでは。
この時、組み立てる際に必要な髪の分割位置もきちんと決めておきましょう。
分割位置は、一般的には、前髪の量によって、前後しますので、イメージする前髪の量を考えながら位置を移動させてください。
前髪の量で印象がかなり変わりますので、皆さんが思う位置を探してください。
更に、髪型を作っていきます。
完成時の髪の長さはセミロングぐらいでしょうかね。
写真を見ながら、製作していきますが、ココもリアル過ぎない様に気をつけて、少しだけデフォルメします。
髪を一本一本ラインを作ると、うるさくなり、可愛らしいというよりもカッコイイという印象が強くなってしまうので、ある程度の髪の束をイメージして製作をしていきます。
現状の髪を見ていただくと分かるかと思いますが、全体的にモコモコというかいろんな部分で波打って、粘土を手で盛りながら形を作りましたというような感じになっています。(悩みぬいた結晶ですね。(^_^;)。)
その波打った部分や全体的なメリハリの無い部分を髪の清書?をすることでキレイにしていきます。
キレイにするというのは、ラフ状態だった髪部分の、ポリゴンを貼り直して、見た目だけではなく、データとしてキレイな流れ・表面を作っていきます。
キレイな流れの髪を製作するために、まずは、髪の流れを黒い線でカキカキしていきます。その後、ポリゴンを付ける作業をします。
下にある、髪がパープルっぽい感じの画像内で、髪部分に薄い格子のラインが見えるかと思いますが、それが髪のデータをキレイにした証拠です。
マジックでカキカキした感じのラインを元にポリゴンを貼り直して、このキレイなラインになるようにデータを製作します。
この作業をすることで、一気に髪全体の流れが解りやすくなり、もさっとした印象からスッキリとした印象になり、グッと完成に近づいていきます。
ついに、直立データ完成しました。
ここまでに、製作した全てのラフパーツのデータを上の髪のデータの様にキレイにしていきます。
フィギュアに必要なパーツを全て製作出来ましたので、下の画像のような状態で一応データの完成となります。
ちなみに、顔・表情も上の画像の状態からは、かなり変更しています...。
特に口もとは大きく変わっているので分かりやすいですね。
個人的には、直立データが出来た時点で、完成までの予定(工程)が見えるようになりましたので、ほぼ出来上がりかなという気持ちでいます。(笑)
ポーズ付け作業は、一気に完成に近くなる作業なので、これから楽しみです。
ポーズ付け作業の前に、最終調整しました。
画像では、ほとんど分かりませんが、髪部分の微調整を行なって、顔の部分を少しイメージしやすくなるように、データに色を塗ってみました。
フィギュアのポーズ付け作業が終わりました。
今回は、資料としていただいた写真のポーズをメインに、少し萌えキャラクターっぽい動きを加えた感じで最終ポーズを決定しました。
フィギュアのポーズ付けというのは、簡単に言うと、直立状態のデータの腕や足の部分をマウス(ペン)を使って、支点と力点をきめてグルグル動かしていくという内容です。
例えば、肘に支点を設定して、手首に力点を設定してマウスを動かすと、肘から先がグルっと動くという感じです。ただ、データ的には肘や膝などの関節の情報は何もありませんから、どの部分からどの部分が動くかどうかは毎回確認しながら作業を行う必要がありますので、この部分もパパッとは出来ませんが、できるようになれば、思い通りのポーズ付けが簡単にできるので、非常に楽しいと思います。
と、いう事でフィギュアデータが完成しました。
このデータの状態の様にシャープなままで出力出来ればいいのですが、やっぱり出力すると、少し甘くなってしまう部分があるので、そのあたりを考慮して次の作業に入ります。
今回は、フリルの部分がとってもイイ感じになりました。きれいに出力できるかな?
ちなみに、これは、キャラクターではなく、写真を元に製作したポートレートフィギュアになります。(デザインはエモーショナルデザインです。)
この後の作業は、出力できるように、パーツ毎に分割して、出力を行い、組み立てて完成となります。
仮組み、および塗装後の完成フィギュアは作品ギャラリーにアップしましたので、ご覧ください。