体を丸めて、足を抱え込む感じのポーズのフィギュアです。
今回は、デザイン資料を見たときに、かなり変わったポーズだったので、このポーズをとらせる事は難しそうだなぁと思っていましたが...。
素立ちの状態からポーズを付ける作業で、思った以上にバランスを取るのが難しく、今までで一番、ポーズ付け作業で手こずりました。(汗)
ただ、手こずった分だけ、良いポーズになったと思うのですが、いかがでしょう。(*^^*)
カラー資料とは別に手足の長さなどが確認できるボディバランスのイラストをいただきました。
その資料を元にまずはボディを作っていきます。
個性的なボディバランスの場合は、洋服を着ていない「素体」としてのボディ資料があると造形作業がはかどりますね。
頭部の形もオリジナリティがあるデザインです。
どちらかと言うと、ヘッドはデフォルメ系に多い四角い骨格ですね。
ボディはデフォルメとは違い、等身の高めのデザインなので、この2つを組み合わせて、バランスを取るのが難しかったです。
完成時には片目しか見えないのですが、その時のバランスも確認しながら両目をデザインしてきます。
レースと髪が体を覆っているパーツとしては、ほぼメインですので、その部分を製作します。
レース部分のデザインも特徴的ですが、体を覆っている髪の動きやハネ方も特徴的なデザインですね。
髪の造形は少しエッジを効かせて、レース部分は柔らかい印象を持つように造形しました。
原型データを製作する時は、まず直立状態で製作してから、ポーズ付けの作業を行っています。
今回は、座ったポーズといいますか、丸まった状態のポーズなので、床に広がっている髪は後ほど製作することにしました。
全体の大まかなパーツを製作したので、ポーズ付けの作業を行いました。
通常の一般的な立ち姿であれば、特に問題は無いんですが、今回は、かなり特徴的なポーズでしたので、思った以上にバランスを見誤りました...。汗
まずは、上の素立ちの状態からポーズを付けてみました。(1)
画像を見ていただくと、わかるかと思いますが、資料イラストと全然バランスが違っていました...。
という事で、一旦ポーズ付け作業の前に戻って下半身と上半身のバランスを確認し、頭部を小さくしたり、上半身の腰部分も少し長くして、全体のバランスを調整しました。
それから、再び、ポーズ付け作業を行いました。(2)
肘や膝部分は何も手を加えていないので、おかしな感じに曲がっていますが、全体としてのバランスは良くなったと思います。
ちなみに、等身やバランスを変更する前(3)と変更後(4)の比較です。
だいぶ、背が伸びましたね。(*^^*)
丸まったポーズでの上半身と下半身のバランスが上手くまとまったので、最後の大きなパーツである地面に広がっている長い髪の造形を行います。
髪の重なり順などが資料イラストからだと判断ができなかったので、流れの確認をしていただきながら製作を進めます。
シューズはシンプルなデザインだったのですが、今回は、イメージ的にバレエシューズをベースに製作しました。
ヘアバンドあたりの造形ですが、上部分(いわゆる普通に見えている部分)は問題ないんですが、下部分(後ろ髪で隠れている部分)が、今までじっくり考えたことがなかったので、髪の動きなどの造形が難しかったです。
ただ、完成してみると、この部分は殆ど見えないみたいです。(T_T)
瞳・まつ毛と眉の位置の微調整などを行いデータが完成しました。
データが完成すると組み立て用にパーツ分割を行って、3D出力します。
今回は、パーツ全体をレジン素材に置換を行う予定なので、逆テーパーができないようにパーツ分割作業を行いました。
パーツ分割の作業は比較的、得意な方なのですが、複製の為に髪の分割ラインを考えると非常に細かく分割しないといけないみたいで、自分で作っておきながら、地獄を見ました...。(・_・;)
完成フィギュアを作品ギャラリーに追加しましたので、よろしければご覧ください。