今回のキャラクターは、全体的にキレイめで爽やかな配色でしたので、それぞれの色を再現するため、混色し過ぎないように、シンプルな調色に重点を置きました。
着物の美しいグラデーションと配色がポイントです。
外側の着物の色は青味のあるグレー系なので、グレー系の色味にシアンで調色しました。
明るい部分のグラデーションも行ったのですが、近似色で行ったので、ほぼ分からなくなってしまいました。
有ると無いとでは肌で感じる印象が変わってくるかもしれませんので、後でしておけば良かったと思わないように、出来ることはしておきました。^^;
最後に、ほんのりパール塗装を行いツヤ感を調整して、着物の素材感を出してみました。
内側の着物はとても鮮やかで、フィギュアになった時に外側の着物とのコントラストでポイントになる部分だと思います。
造形でも時間をかけた場所ですが、塗装でも一番時間をかけたかと思います。
特に、製作ノートでも書きましたが、着物を1枚づつ別パーツに分けたかったのですが、サイズの問題で1パーツにしましたので、着物1色分のサイズが非常に小さく、曲線が多いので、マスキングに時間がかかってしまいました。
非常に手こずりましたが、時間をかけた分、着物1枚1枚の色がキレイに発色出来たかと思いますので、良かったです。
赤い布部分の模様はデカールにて製作いたしました。
資料イラストとして、模様のみのデータをいただきましたので、それをベースにデカール用データを作成し、MDプリンターにて印刷しました。
MDプリンターは下地に白が印刷できるので、今回の様に、ベースが赤色で、さらに少しグラデーション塗装をしていても、キレイに発色できるデカールが印刷できるので、非常に心強いアイテムです。
ミントグリーン系の色をベースに純色のシアンとイエローとブラックで、少し彩度を落とした青味のあるミントグリーン系の基本となる色を調色しました。
後ろ髪にいくに従って、シアンとブラックで深みのあるブルーグリーン感を強くしまして、最後にグリーンのパール粉を全体に少し吹いて、髪のツヤ感をだして完成です。
画像では少し分かりづらいですが、実物は、かなり美しく塗装ができたかなと思います。
髪の重なり部分、特に髪を側面から後頭部に結んでいる部分に影色を入れようかと思ったのですが、グラデーションの途中に影色が入ると、キレイなグラデーションが途切れる感じがしましたので、髪はグラデーションのみのカラーとしました。
イラスト拝見時に、キレイなグラデーションが一番最初に目に飛び込んできたので、それを再現できていれば良いのですが。
今回は、腰掛けているポーズという特殊なポーズの製作でしたが、問題なく完成させることが出来て、良かったです。
ただ、フィギュア自体の重さが軽いので、設置場所の素材によっては滑る可能性がありますので、そのあたりはご注意くださいね。
以上、鳳来丸さんフィギュアの感想でした。