今回のフィギュアのポイントは着物の重なりの表現で、特に袖部分の重なりに重点を置きました。
塗装をした時に、配色がキレイに見えるように造形を行ってみました。
今回は、こちらの鳳来丸さんフィギュアを製作いたしました。
ここに掲載した以外にも多くの画像資料をいただきまして、製作が非常にスムーズにできました。ありがとうございます。
まずは、いつも通り、全身をラフで製作してみました。
ポーズは全体のパーツが出来てから付ける予定ですが、今回は、最終的に足を投げ出して座るポーズになるので、後ろ髪だけを最終形の形で製作を開始しました。
大まかなパーツが揃ったので、脚を曲げて座っているポーズに変更します。
今回は、脚を曲げて台座に腰掛けている感じの完成ポーズなので、お尻から太もも・袖下などで接地するようにポーズを変更していきます。
メイン部分の着物は、ポーズを変更後に清書をして製作する予定なので、ここまでは粘土の塊で形を作っています。
小物以外でポーズを変更するなどトポロジーがかなり変わりそうな部分は完成ポーズでポリゴンを貼っていく方が最終的な仕上げが楽になるかと思います。
ポーズを付けると、パースが強くかかっている2Dイラストと3Dでは、受ける印象が違うので、資料イラストのイメージに近くなるように、上の画像の状態から、上半身と下半身のバランスを変更しました。それに合わせて着物や帯の長さを調整してラフ造形が概ねできました。
大きな変更箇所としては、通常の等身で脚を曲げて座らせると、かなり胴が長い印象になってしまいましたので、かなり脚を長くしました。
奥行きのある資料イラストの場合はパースが強いので、フィギュアデータでポーズを付けた後に全体のバランスを調整するほうが良いかと思います。
着物の袖のシワなどの表現は実際の写真などを参考にしましたが、今回は、フィギュア感を出したかったので、少しオミットした表現で動きをつけました。
袖口は内側に2枚、外側の1枚の計3枚なので塗装を考えて、3パーツに分割しようかと思ったのですが、分割すると内側の着物のパーツがかなり薄く、また、分割するにしてもパーツに逆テーパーがかかっているので、結果的に1パーツで製作することにしました。
シワ表現の追加や袖部分の造形を仕上げて、データが完成しました。
3Dプリンター出力用にパーツごとに分割したデータです。
今回は、全部で24パーツになりました。
前髪パーツは細く薄いので、髪が重なっている部分の表面処理が難しそうなので分割しようかと思ったのですが、塗装時のグラデーションのズレや色味の合わせが難しそうだったので、今回は前髪は1パーツで製作する事にしました。
完成した鳳来丸さんのフィギュアを作品ギャラリーにアップしましたので、ご覧ください。