繊細なパーツ構成の剣がお気に入りです。
剣は多くのパーツで構成されていますが、組み立てと塗装作業を考慮した分割作業はワクワクして非常に楽しかったです。
今回は、こちらのヒュウガさんを製作しました。
剣の詳細なイラスト資料も解りやすく助かりました。ありがとうございました。
ヒュウガのポーズは抜刀で髪やマントが翻る感じ。かつ、ヒュウガとセレアがそれぞれ独立しているポーズでありながら二人を並べても場面が見えるポーズということで、ご依頼者さまと一緒に検討させていただきました。
バンダナやマントを、なびかせる感じのポーズとなり、カッコいいポーズになったのではないでしょうか。
ヒュウガの肌の色は、レッド系のシャドーで塗装を行ってみました。
セレアはオレンジ系のシャドーを入れて優しい感じを出してましたが、ヒュウガはレッド系のシャドーを入れてカッコよくしてみました。
瞳の塗装は、右目の赤が映えるようにということでしたので、通常の赤より濁りの少ない、朱色に少し近い色味で塗装を行いました。
イヤリングの色は青みがかった紫の指定色だったので、純色のマゼンタとシアンをベースに調色しました。
縦長のイヤリングだったので、上部と下部でグラデーションをつけたのですが、ほぼ髪で隠れて見えませんね。(^^)
今回は、黒系立ち上げのグレーのグラデーション塗装を行いました。
ただ、グラデーションにするだけでは面積が大きく、全体に何色かで砂目吹きをして情報量を増やして柔らかさを出してみました。今回の塗装で個人的に非常に気に入っているパーツですが、技術不足ですね...。
ちなみに、今回施した砂目吹きというのは、いわゆるランダムな大きさのドット的なエアブラシ塗装の方法です。
コスチュームの塗装は、ズボン・メインのコート・二重マント・さや・手袋・ネクタイなどすべて黒一色で、このまま塗装をするとグラデーションやシャドーが入れられなく、おもちゃっぽい印象が強くなってしまうので、黒に近い非常に濃いダークグレイをメインで更に濃い色味でシャドーやグラデーションを入れて立体感を出してみました。
コートなどのブラック部分はダークグレー系の3色のグラデーションを施して、つやの比率の調整でアイテムの違いも表現したつもりですが、結果あんまり印象は変わってない気がしますね、なんとなく感じていただければ...。汗
コスチュームと「さや」部分の差別化を図るため、剣のさやは少しだけ黄系ブラウンのアース系の色にふってみました。
マント裏は「白色」設定ということでしたので、一番下部をホワイトにして上部はほんのりグレー味のかかった色でグラデーションを施しました。
最後に淡いグレーで砂目塗装をして表面のカラーと馴染むようにしました。
繊細で細く、薄いデザインが多く、データ上ではサイズは関係なく造形できますが、実際に出力するためには最低限の厚みが必要なので、最低でも0.8mmぐらいで出力して手作業で厚みを少し薄くするのがベストかなと思います。
これ以上、細い場合は、また別の方法を考えないといけませんね。
「スウェプトヒルト」という細い金属の部分のシャドー部分はシアンで影を入れて、最後に全体をガラスパールで塗装をして金属感を出してみました。
胸元の紋様や剣・さやにある紋様は、セレア同様いただきました資料イラストを元にillustratorでデザイン画を書いてMDプリンタで印刷を行いました。
今回も、メタリックゴールドのインクリボンがぴったりでしたので、そのまま使用しました。
MDプリンタは既に廃盤になっていますが、「象のロケット」さんでレストアされたプリンターを販売していますので、気になる方はWebサイトをご覧ください。
詳しくはこちらにまとめています。
今回、製作したヒュウガさんフィギュアのモデリング時の3Dデータ画像です。
髪にボリュームが出るように、外側と内側の2列構成で製作してみました。
下の画像は、製作した3Dモデリングデータを出力用に分割したパーツの画像です。
パーツ数は21です。今回は特に厚みの薄いパーツが多かった感じですね。
剣の部分は繊細なパーツが多く、フィギュア組み立て後の発送作業を考えると、ボディと剣の接点が手首部分のみになり、強度的に心配なので、別パーツにしました。
ちなみに、エモデザでは現在、組み立て部分のダボが小さい場合はマグネットで接続するようにしています。
以上、ヒュウガさんフィギュアの感想でした。