宙に浮いているデザインのフィギュアです。
今回のフィギュアのポイントの1つは浮いているデザインという所だと思います。(個人的に(^o^))
宙に浮いている感じをどう再現しようかと考えましたが、フィギュアを支えるアダプターパーツを極力印象に残らないようなシンプルなデザインで作ることにしました。
クリア系のパーツで製作できれば良いんでしょうが、今のところ、アクリル素材の加工と接着などいろいろ問題があるので、今、製作できるベストな方法で製作させていただきました。
今回、製作するドラゴンはこちらのデザインです。
まずは、ボディを作ります。
ドラゴンのボディですが、獣人系を製作する場合は、人の形でまず、ボディを作ってから、混ざる動物の要素、今回はドラゴンの要素を入れていきます。
頭部を仮で作ってから、全体のバランスを確認していきます。
ドラゴンの翼を作っていきます。
データ製作には、「Zbrush」というソフトを使っています。
Zbrushでは、まず、ZSphereを翼の付け根部分に置きます。次に、そこから翼のトップの関節部分までZSphereを追加して、先端まで、さらに追加して大まかな形を出します。そして、Adaptive Skinを作って、骨組みとします。
ここで、作っているのは、仮の翼のデータなので、少し汚くても、雑でも問題なしです。
本番でキレイにしますので、まずはイメージ重視でどんどん作っていきます。
Zbrushでは、まず、Dynameshをして、次に「へ」の字の部分の上部にマスクをかけて、翼の膜の部分をグイグイ引っ張って作っていきます。
ポリゴンが足らなくなったら、再度、Dynameshをして、キレイにします。これでラフですが、翼の完成です。
ボディがかなりマッチョ体型だったので、デフォルメ感を出す感じに変更しました。
最初に作ったボディは下のような感じでした。うん、かなりマッチョですね。
上のマッチョ体型から、イラスト資料のような、ぷよぷよした可愛い感じの体型に変更しました。
ボディの変更が出来たので、次に、翼の膜の大きさや骨組みのラインなどの形をイラストに近づけていきます。
画像には写っていませんが、ピストルも作りました
その他、別のイラスト資料でいただいたグレネード弾を巻いているベルトも製作しましたので、パーツが揃いました。
ピストルの造形に一番時間がかかったような...。^^;
パーツが揃ったので、ポーズ付けの作業を行います。
足の裏側が見えるようにというご希望でしたので、尻尾だけで自立出来るようにアクリルベースとのアダプターをつけて自立出来るようにしました。
データ出力後に、このアダプター部分はレジン樹脂に置換し、ボディ部分は出力パーツなので、中空になっています。
重心がかなり低いので、このパーツだけで自立可能となりました。流石にこのパーツだけだと安定性が弱いのでベースに接続する形にしました。
以上で、ケモラスさんのドラゴンフィギュアのデータ製作作業は完了です。
この後、出力パーツに分割して、出力後に表面処理、塗装、組み立てを行って完成しました。
完成したフィギュア画像を作品ギャラリーにアップしました。ぜひ、ご覧ください。