今回のフィギュアのポイントは、フードと手の絡み部分で、非常に難しく悩みましたが、キレイにまとまったと思います。
今回は、こちらのトゥラトゥリさんフィギュアを製作いたします。
まずは、全体のラフをバランスを確認しながら製作していきます。
製作はポリゴンの流れなどは無視して「形」を第一に製作していきます。
髪のハネ方が細かくランダムな動きをしていて、いきなり形を作っていくのは難しそうだったので、まずはツギハギで形を作りました。
髪型で印象はだいぶ変わりますので、ラフをじっくりと作ります。
洋服やズボンの形が決まったので、ウエストポーチのベルト部分、ズボンのサイドの模様、ブーツのデザインを描き込んでバランスを確認します。
上でデザインを書き込んだウエストポーチのベルト、ブーツのパーツ、右袖などの造形をして、バランスを確認します。
その後、更に細かいパーツを作り込んでいきます。
実物を作成する際に図面を引くであろうパーツはCAD設計で製作する方が良いのかなと思いましたので、今回はCADソフトを使用して製作しました。
ブローチは最長部でも5mmぐらいなので、CADで作らなくても良かったかなと思いましたが...一応カッチリ作りたかったので...。
ボウガンはアイテム自体のサイズは小さいですが、非常に大事なアイテムになりますので、多くのボウガン系の資料を集めて製作しました。
イラスト資料を元に製作をしましたが、完成時にボウガン本体の板一枚の厚みが0.8mm程度になってしまうので、強度を考慮して、間を埋める仕様にしました。また、アーチ部分のダイヤ状の穴も同じ理由で塗装で再現する事にしました。
画像では、弦の部分に仮で丸い棒状のデータを設定しています。実際にはステンレス線で弦を再現する予定です。
ウエストポーチは軽い金属製の設定なので、CADで製作しました。こういう形はCADソフトだとあっという間に作れて便利ですね。
フードと左手の絡み部分が今回のフィギュア製作の中で一番難しかったです。
フードと手が絡んでいる側面からのデザインはありませんでしたが、イメージをお聞きし、それを元に何パターンも製作したのですが、なかなかイメージ通りに製作できないので、ここで、無限ループに突入しました。(汗)
なぜ、難しいか考えた結果、フードと左手が絡んでいる部分の造形は以下の3つのポイントが合わさっている部分が難しく、順位をつけて作業を進めることにしました。
設定イラストの様に実際に自分の手首を後ろに傾け、手の平を上に向け、そこから指を下げるとかなりピンと張ってつるような感じになってしまいます。
「フードの側面をつまんで雑に後ろに下ろす」という動作をイメージして製作を進めるために、設定画とは異なりますが、角度などを少し変更させていただきました。
上の画像である程度、最終的なイメージが見えたのですが、ここからフードの厚みをもう少し薄くして、柔らかい印象に変更しました。
また、指先の動きも変更しました。
最終的には、フードから左手を少し離した設定イラストから、数秒だったぐらいのポーズになったかと思います。(完成3Dデータ)
細かな模様のラインを凹ませて、各パーツの重なりなどの微調整を行い、完成です。
今回は、全部で34パーツとなりました。
胸部分のブローチのサイズが小さく、単体のパーツとして、独立できなかったので、フード部分の分割が難しかったです。
パーツデータが出来ましたので、出力後、パーツの表面処理を行い、塗装をして完成いたしました。
完成したフィギュアは、作品ギャラリーにアップしましたので、ご覧ください。